映画『オットーという男』についてです。
『オットーという男』は、2022年に公開された映画です。
マーク・フォースターが監督を、トム・ハンクスが主演を務めました。
本記事では、主に、
- オットーの最後
- マリソルの大学
- 伝えたいこと
について考察・解説しています。
映画『オットーという男』作品情報
作品名 | 『オットーという男』 |
---|---|
公開日 | 2023年3月10日(日本) |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 126分(2時間6分) |
監督 | マーク・フォースター |
原作者 | フレドリック・バックマン |
制作 | デヴィッド・マギー、リタ・ウィルソン、 ゲイリー・ゴーツマン、トム・ハンクス ほか |
映画『オットーという男』主な登場人物・キャスト
- オットー (トム・ハンクス、トルーマン・ハンクス)
……本作の主人公。愛する妻を亡くして以来、孤独を抱えてる。 - マリソル (マリアナ・トレビーニョ)
……オットーが住んでいる集合住宅に越してきた一家の奥さん。人なつこっく、陽気でお節介な性格。 - ソーニャ (レイチェル・ケラー)
……オットーの亡き妻。
考察1:オットーの最後は?―突然死の可能性が高い
オットーの死因は、「心拡大(心臓が大きい症状)」による突然死の可能性が高いです。
おそらく、不整脈により呼吸がしずらくなったため、ベッドに横になろうと移動したところで息絶えたのでしょう。
また、自殺ではない根拠として、以下のセリフをご紹介します。
映画『オットーという男』「あとを追おうとした。だから電話を解約したんだ。でもソーニャは、生きろと言ってる気がする。だからちゃんと生きる」(オットー)
……死期が近づいていることを悟っていたからこそ、前もって妻の教え子に車を譲ったり、トラック型のファミリーカーを購入したりしたのです。
ソーニャから
「よく頑張りました」「お疲れ様でした、もう休んでいいよ」
と認めてもらえた瞬間なのかもしれませんね!
考察2:マリソルの大学は?―難関大学だ!
マリソルが卒業した大学は2つあります。
(本作の1:15分ごろ、マリソルの自宅の壁に、大学の賞状が飾ってあります。)
1:ボゴタ大学
1つ目が、「ボコタ大学フランシスコ・ホセ・デ・カルダス」です。
1948年に設立のコロンビアにある大学です。
字幕では“マリソル ボコタ大 学士”という説明がありました。
※学士とは、大学を卒業した者に贈られる学位です。
2:カリフォルニア大学
2つ目が、「カリフォルニア大学」です。
字幕では“カリフォルニア大 修士”という説明があります。
※修士とは、大学院に2年以上在学し、必要な単位を取得し、最終試験に合格した者に与えられる学位です。
キャンパスは幾つかありますが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校は、
ハーバード大学やスタンフォード大学と並ぶトップ校といわれており、世界的な難関校とされています。
マリソルの優秀さが分かります。
【関連記事】『オットーという男』は実話?モデル実在!原作『幸せなひとりぼっち』との違いも解説!
考察3:マリソルの出身大学を知るシーンの意味は?
マリソルの人柄に触れ、偏屈者の男・オットーが人と向き合う切っ掛けとなったと思います。
オットーがの心が救われたのは、マリソルの存在が大きかったように思えます。
「君はバカじゃない」
――このセリフは、特別な響きがあります。
マリソルは、どのような場面でも、学歴を鼻にかけませんでした。
最後に送った彼女への特別な贈り物は、不器用なオットーが、マリソルに向けた精一杯の愛情表現だったといえそうです。
映画『オットーという男』が伝えたいことは?
- 明日には笑ってるかもしれない。
- 気難しいけど愛すべき人々について
伝えたいこと1:明日には笑ってるかもしれない。
自ら死を選ばなくとも、必ずその時はやってきます。
あと1日、あと数十分でも生きていれば、なにか良いことは起こるかもしれない。
例えば劇中のオットーも、
死のうと思った翌日には、なにかを美味しいと感じたり、その一日後には笑ってたりします。
いつも通り日課に励んでたりします。
天上から首を吊っていたオットーが転落したあとに、視線の先に見つけた「花のクーポン」を乱暴に切り取るシーンは、思わずクスっとさせられますね。
前向きなメッセージが詰まっています。
伝えたいこと2:気難しいけど愛すべき人々について
どんな厄介者にも愛すべき部分はあるということです。
原作者であるスウェーデンの作家フレドリック・バックマンさんは、ファンとの交流会で、
「不快な人と会うたびに、愛してくれる人がいるに違いないと感じる」
という気持ちを語っています。
そんな人々を描き、彼らを擁護しようとしているのだとか。
何故なら、フレドリック・バックマンさん自身もその1人(変人)だからだそうです。
高齢化社会で、オットーのように孤独な老人も多いです。
本作のように愛されるべき部分を見つけ接することで、地域社会のコミュニティに変化が起こるかもしれません。
近隣住民たちが手を取り合って生きることの尊さを伝えてくれます。
【関連記事】『オットーという男』は実話?モデル実在!原作『幸せなひとりぼっち』との違いも解説!
映画『オットーという男』ネタバレ感想
オットーは町内一の嫌われ者だったけど、なんだかんだいって近隣住民たちからは愛されていたのだと思います。
個性的なひとって、好かれますよね。キャラが安定しているから心を許しやすいと思うのです(?)。
もちろん、オットーのように実直に生きて、人様に迷惑をかけないこと前提なのでしょうけれど……。
冒頭では、オットーへのお祝いのケーキは実は嫌がらせで、失礼なカットをされて腹を立てていた場面が印象的でしたね。
それがラストシーンでは、信頼のおける仲間たちに丁寧に切り分けられているところで、涙腺崩壊でした。
――不器用でも、かなりの偏屈者でも、実直に生きていればかならず良いところ見てくれる人が現れる。救いがあるのだと感じさせてくれました。
わたしもオットーが大好きになりました。
映画『オットーという男』の考察についてまとめ
本記事では映画『オットーという男』で気になる点についてまとめてみました。
もう一度まとめると、
- オットーの最後……「心拡大(心臓が大きい症状)」による突然死。
- マリソルの大学……ボゴタ大学、カリフォルニア大学。マリソルの人柄が伺える。
- 伝えたいこと……明日には笑ってるかもしれない・気難しいけど愛すべき人々について
という考察結果となりました。
人とのつながりは素晴らしいですね。
あなたとの出会いに感謝です。最後までご覧いただきありがとうございました。