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韓国映画『奈落のマイホーム』についてです。
- ソンフン(男の子)の死因は?
- ラストはどういう意味?
- 伏線は?
- ネタバレ感想
などについて考察し、分かりやすくまとめています。
気になる方は、ぜひご覧くださいませ。
【奈落のマイホーム】作品情報
作品名 | 『奈落のマイホーム』 |
---|---|
公開日 | 韓国:2021年8月11日 日本:2022年11月11日 |
制作国 | 韓国 |
上映時間 | 117分(1時間57分) |
監督 | キム・ジフン |
主な登場人物/キャスト
- マンス/チャ・スンウオン
……クセ強迷惑隣人。 - ドンウォン/キム・ソンギュン
……しがないサラリーマン。 - キム代理/イ・グァンス
……こじらせ部下。 - ウンジュ/キム・ヘジュン
……地味系インターン。 - スンテ/ナム・ダルム
……マンスの一人息子。 - スチャン/キム・ゴヌ
……ドンウォンの一人息子。 - ソンフン/オ・ジャフン
……お留守番が多い少年。
【奈落のマイホーム】ソンフンの死因など考察4撰!
考察1:ソンフンはいつ死亡した?
スチャンを呼びにいったソンフンは、既に死んでいたと思われます。
理由としては、
- 男の子(スチャン)が出てからすぐに、車が瓦礫につぶされた。
- なにも喋らなかった。
の2点です。
おそらく亡くなったことで“瓦礫が降ってくることを予知”できたため助けてくれたのでしょう。「ここに来れば平気だよ」――と。
なぜか呼び掛けることをしなかったというと、霊体で実体がなかったからと思われます。
ソンフンは、スチャンを呼びにいった時点で亡くなっていました。
考察2:ソンフンの死因は?
ソンフンの死因は、病死です。
おばあちゃんが「病気みたい」と説明していますね。ソンフンは毛布をかぶっていました。しばらくの間、おばあちゃんがお世話していたのでしょう。
凡人なりに考察してみたところ、おそらく、酸素欠乏症(深さ500メートル!)や低体温症により体調を崩して死に至ったと思われます。
思えば、上にいるメンバーは119から支給された酸素ボンベ(酸素)や水分を補給していました。それは、下に生存者がいた場合に危ないというメッセージです。
――お留守番が多かった男の子・ソンフン。部屋のなかに簡易テントが立ててあったのが切ないですね。本当はいっぱい外にお出掛けして遊びたかったのではないでしょうか……。
ソンフンの死因は病死です。
考察3:ラスト、なぜ息子たちがいないの?
ラストに関しては、恐らく十数年後の世界なのかな、と思います。
キャンプは子どもが大好きなイベントなのに、いなかったの気になりますよね。とくにスチャンは1人でお留守番できない年齢です。
ただ、親たちは楽しそうなので、後遺症により死亡というショッキングなケースは考えなくて良さそう。
そうなると、十数年後の世界なのかな?という結論に至りました。
因みに、花火の音でPTSDを発症してしまう様子まででしっかり表現されているのが凄い!
ラストシーンは、普段図々しい大人たちが縮こまるからこそクス、とできるのであって、
仮に、もし男の子たちが同様の症状に苦しめられていたら、”可哀想””深刻”な気持ちになってしまいそう。
PSTDの要素を入れつつ、あくまで「ハッピーエンド」に仕上げるためには最適なメンバーだったといえそうです。
【奈落のマイホーム】伏線2線!
複線1「お家まで安全にお送りします!」
映画『奈落のマイホーム』の物語は“車”から始まり、“車”で終わります。
マンスの運転代行という仕事は重要なキーワードになっています。
奥さんとお酒を飲んで運転代行を頼んだドンウォンは、やってきた運転手がマンスで呆然とします。
映画「奈落のマイホーム」「前身全霊をかけて、お家まで安全にお送りします!」(マンス)
結局はチャラになりましたが、本来は引っ越し祝いでも、“キム代理”“ウンジュ”の運転代行もするところでしたね。
陥没した直後には、キム代理から「助けて、家に連れて帰って」とお願いされています。
これらは全て、マンスが最高の運転手であるという伏線となっています。
運転代行・マンスが用意した車は“黄色の巨大タンク”でした。
タンクの蓋を必至に回すその姿は、まるで車のハンドルを切るかのよう。
黄色信号なら進んでしまうワイルドな運転手は、危険を省みずお家まで送り届けてくれる頼もしいドライバーでした。
複線2「僕はただの賃貸……」
キム代理は、ヒョジョに惚れていました。後輩・チョン代理と付き合っていることを知り、子供みたいに駄々をこねていましたね。
陥没時にはウンジュから「ここから出たら、ヒョジョに告白してみては?」、と助言され、「僕はただの賃貸!勝ち目がない!」と自暴自棄になっていました。
映画「奈落のマイホーム」「勝ち目がない。チョン代理はマンションを買った。僕はただの賃貸。ワンルームだし」(キム代理)
その後、通話可能になったとき、キム代理はヒョジョに電話をかけました。
「伝えたいことがあって…」と告白するのかと思いきや、
その代わりに告げたのは「お中元を贈る名簿に、ウンジュ(インターン)も入れてあげてほしい」ということでした。
おそらく、この頃から人として成長し、恋の矢印の向きは変わり初めていたのでしょう。
冒頭では「家も車もない!」と嘆いていたキム代理でしたが、最後には最高のマイホーム(移動車)と彼女もゲット!
資産価値があるマイホームではないけれど、最高に幸せそうです。
本作で最も成長した人物は、キム代理だと思います。
【奈落のマイホーム】ネタバレ感想
ラスト、マンスの底力は、タンクのなかに息子がいたからこそだろうなと思います。子を想う親のパワーってすごい。
気になったのですが、ラストのタンクのなかに入るシーン、外からしか蓋を開閉できないのってかなり恐怖じゃないですか?(汗)
中から開けられないとなると、生き埋めに近い状態。
助かる方法は、誰かに見つけてもらわないとならないというわけです。半透明でもない箱のなかに収まったまま。
仮に閉所恐怖症な人がいたらどうなるんだろう……いざそういう場面になったら怖がってもいられないのでしょうか?
そして、悲しい結末になった家族の姿もきちんと描かれていたのも印象的でした。
おばあちゃんがシンクホールに留まったのは、現実的な問題が大きかったと思います。
事実、マンスはソンフン(遺体)を運ぶことも難しい状態でした。おばあちゃんならもっと重いです。
が、一方で希望をもつことさえなかった点については、“助かったとしても、自分のことを面倒診てくれる身寄りなどいない”と感じていたかもしれません。(要介護のため)
電話越しの娘の態度は冷たかったですよね。
誰かの厄介になるよりは、“愛しい息子をひとり置いて行きたくない”だとか、“一緒に逝きたい”という想いが少なからずあったのではないでしょうか。
息子の生前はニコニコ御花畑のようだったのに、死後はガラリと別人のようでした。
きっと、老婦人の心の光は「息子の存在」だったのでしょう。
なにはともあれ良い作品でした。
登場人物らと共に成長できたような気がします。
マイホームの在処は、場所ではなく人なのですね……!
奈落のマイホーム│ソンフンの死因やラスト、伏線についてまとめ
今回は韓国映画『奈落のマンホール』についてまとめてみました。
考察したところ、
- ソンフンはいつ死亡した?……スチャンを呼びに行った頃には、既に死亡していた。
- ソンフンの死因は?……酸素欠乏症や低体温症などによる病死。
- ラストの意味は?ラストに男の子たちがいないのはなぜ?……十数年後の世界だから。
- 伏線2選……マンスの運転代行、キム代理の変化について
という結果となりました。
ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。