映画『万引き家族』についてです。
本記事では、
- 最後、りんは飛び降りた?(最後の意味は?)
- 亜紀のその後は?
- 4番さんの障害は?
について考察し、ご紹介しています。
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「映画万引き家族」作品情報
作品名 | 『万引き家族』 |
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公開日 | 2018年6月8日 |
制作国 | 日本 |
上映時間 | 121分(2時間1分) |
監督・脚本・原案 | 是枝裕和 |
- 第71回カンヌ国際映画祭、最高賞パルム・ドール受賞
主な登場人物
- 柴田治:リリー・フランキー……父親
- 柴田信代:安藤サクラ……母親
- 柴田亜紀:松岡茉優……長女
- 柴田祥太:城桧吏……長男
- りん:佐々木みゆ……次女
「映画万引き家族」あらすじ
引用元:映画『万引き家族』チラシ高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。
彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活品は、万引きでまかなっていた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。
冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。
だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。
考察:りんは飛び降りた?最後どうなったの?
結論からいうと、最終的に、りん(佐々木みゆ)は外廊下から飛び降りる可能性が高いと思います。
以下に詳しく解説します。
りんは虐待されている
りんは虐待されている可能性が高いです。
ヒントは、再び外廊下に締め出されていること・りんの母親の態度です。
りんの母親の頬には、夫からつけられたであろう傷がありました。そのストレスの矛先が娘・りんに向けられているようです。(「新しい服買ってあげる」とりんを呼び寄せて叩いていたというエピソードから)
りんが外を見つめている理由
りんが向こう側を見つめていた理由は、誰かの気配を感じたからです。
※ノベライズにある説明を参考
汚れた外廊下
りんの足元には多くのガラクタがあります。「りんがその気になれば、逃げ出すことは可能」だというヒントになります。
実際に、幼児が自ら踏み台を用意して、ベランダから飛び降りてしまった事例は幾つもあります。
信代たちのおかげで、りんは正しい愛情の形・外に優しい世界があることを学びました。
外から救いの手を差しのべられれば(それが“万引き家族”ならとくに)、りんが実家族から逃げだす動機としては十分でしょう。(※因みに一階です)
以上のことから、りんが外廊下から飛び降りる(逃げる)可能性は高いだろうという考察となりました。
考察:亜紀のその後は?
亜紀(松岡茉優)のその後は、作中では明確にされていません。
個人的には、亜紀のその後について、
「家出をし、りんの元へ様子を観に行った」
と考えます。
以下に詳しく解説します。
1.実家には戻らない理由
亜紀は、あの事件のあと、一旦保護者にひきとられたあと、再び家出したと考えられます。(鞄が変わっていることから)
そして自ら万引き家族の元へ戻ってきました。“信代たちが殺人犯だった”と知ったにも関わらずです。
おそらく、警察から“両親が亜紀の居場所を知っていた・お金をおばあちゃんに渡していた”ことを聞かされた亜紀は、親からみて自分(亜紀)は「お金を使ってでも、厄介払いしたい存在」――と思い込んでいるはず。
これらのことから、実家に留まる可能性は極めて低いでしょう。以前にも増して居場所がないからです。
それに、もう自立できる年齢ですから、引き続き、割りの良い仕事をしながら生活を続けるのだと思います。
※両親が亜紀の居場所を本当に知っていたのかどうかは定かでありません。
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2.りんの様子を見に行ったのは亜紀?
りんの元へ様子を観に行った人物の正体は、亜紀なのではないでしょうか。
その後について、“亜紀の暮らしぶり”のみ語られていないのが引っ掛かりますね。
一方で、りんを迎えに行った(様子を見に行った)のが亜紀だとしたらどうでしょう。とたんに色んな情報が入ってくるように思います。
あのあと、居場所を求めてさまよいながら、りんの様子を見にいくのは自然な行為に思えます。
その結果、孤独なりんを見つけたら、亜紀はなんとかしてあげたいと考えることでしょう。
血は繋がっていないといえど、信代と同じように水仕事をし、お客さんに恋心を抱いていた亜紀。彼女の生き方を模倣する可能性はゼロではなさそうです。
以上のことから、亜紀は実家に戻らず、りんの様子を見に行ったという考察となりました。
考察:4番さんの障害は?
4番さんの障害は「吃音(吃音症)」の可能性が極めて高いです。
「吃音(吃音症)」は、発話障害です。スムーズに言葉が出てこず、同じ言葉を繰り返すなどの特徴があります。
因みに、4蕃さんの“自分で自分を殴ってしまうエピソード”からは、精神的な疾患を抱えていることも想像つきます。
数いる女の子のなかから亜紀を選んだのも、どこかでシンパシーを感じたからなのかもしれません。
4蕃さんの障害は「吃音(吃音症)」です。
「映画万引き家族」の最後やその後について考察まとめ
今回は、映画万引き家族についてまとめてみました。
考察したところ、
- 最後、りんは飛び降りた?……飛び降りる可能性が高いと予想。
- 亜紀のその後は?……家出してりんの様子を見に行ったと予想。
- 4番さんの障害は?……「吃音症」と予想。
という結果となりました。
それぞれ別々の道を歩みますが、彼らが互いを大切に思っていることは明らかです。
どのような形であれ、遠い将来、あの頃の万引き家族が再会を果たす未来があるのではないでしょうか。
それではまた、どこかの作品でお会いでにきることを期待して。
最後までご覧いただきありがとうございました。