映画『グリーンランド-地球最後の2日間-』は、主人公家族を中心としたディザスター・パニック映画です。
地球に接近する巨大彗星が衝突するまでのカウントダウンを描いており、終始ハラハラドキドキさせてくれます。
一方、主人公たちが絶体命絶の状況で取る行動が、観客たちに「なぜそんなことをするのか?」と苛立ちを与えています。
ということで、
「なぜ、ジョンたち家族が選ばれたのか?」
「自己中でイライラする理由は?」
についてまとめていきたいと思います。
映画『グリーンランド』作品情報
作品名 | 『グリーンランド-地球最後の2日間-』 |
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公開日 | 2021年6月4日(日本) |
制作国 | アメリカ |
上映時間 | 119分(1時間59分) |
監督 | リック・ローマン・ウォー |
映画『グリーンランド』主な登場人物(キャスト)
- ジョン・ギャリティ(ジェラルド・バトラー)
……建築技師。 - アリソン・ギャリティ(モリーナ・バッカリン)
……ジョンの妻。 - ネイサン・ギャリティ(ロジャー・デール・フロイド)
……ジョンとアリソンの息子。糖尿病を患っている。
ジョンはなぜ選抜者に選ばれた?
家族が選ばれた理由は、ジョン(夫)が「高層ビルの建築技師」だったからです。
映画『グリーンランド-地球最後の2日間-』「国は職業で選別してるんだよ。おふくろは医者だから選ばれた」(同乗人)
「俺は建築技師だ。高層ビルの」(ジョン)
「そりゃ必要だ」(同乗人)
わざわざ「高層ビルの」と付け足していることや、
建設現場で仕事仲間に「ボス」と呼ばれていたことからも、偉い立場なのだと予想できますね。
彗星の隕石が墜落すれば、街は崩壊します。
そのためにジョンの能力が必要なのです。
ちなみに、日本建築士会連合会「一級建築士登録状況」によれば、2022年4月月1日時点の日本の建築家の数は約117万人(そのうち一級建築士は約38万人)。
対し、全米建築士登録委員会(NCARB)の年次調査によれば、アメリカの建築家の数は、2020年以降、約12万人近くを維持しているそうです。
※建築家……建築に携わる仕事の総称
アメリカの人口は日本の約3倍であることを踏まえると、ジョンはより稀少な存在なのだと捉えることができます。
「自己中でイライラする!」と言われる理由は?
ジョンたちファミリーに「イライラする!」「自己中!」という評価が下っています。
助かろうと必死なあまり、協調性に欠けていることが主な要因です。
旦那・ジョンの自己中でイライラするポイント
- リストバンドを外さない。
- リストバンドを貰えない人の気持ちが理解できていないうえに、一般市民を殺害してしまう。
- 飛行機に乗っている人々の命を危険にさらす。
- 飛行機の行く先に立ち、行く手を邪魔する。それも、半ば脅しのようなやり方で。
- 飛行機が墜落して、パイロットが命を落とした。
- 妻と子の命も危険にさらす。
- 飛行機に重量オーバーなのに乗る。体重を10キロ以上サバを読む。「妻と子だけでも!」という言葉が薄っぺらなものとなる。
引用元:映画『グリーンランド-地球最後の2日間-』「あんたみたいな奴、危なくて連れてけるかよ!」(パイロット)
「じゃあ妻と子供だけでも!」(ジョン)
「危険はおかせない!」(パイロット)
「ならここをどかない!離陸を邪魔して、どこにも行けないようにする!」(ジョン)
ジョンについては、ヒーロー像を期待している観客とのギャップが生まれる結果となりました。
もしジョンが飛行機を見送っていたら、感動が生まれていそうですよね。
3人助かるハッピーエンドにするなら、ラストにふたりだけで生き延びたと思わせて、ほかの飛行機で乗り合わせたジョンが現れる……というのもアリだったかもしれません。
妻・アリソンの自己中でイライラするポイント
- 息子への愛情に違和感。
- インスリンを持っていない。(息子のバッグのみに入れる。)
- 車に乗せてくれた夫婦の「その子(息子)を責任もって飛行機に乗せる」という提案に希望を見出さない。
- 礼儀知らずの母親。
- 秩序を保って並んでいる列に断りなく割り込む。ヒステリック。
- はぐれた息子を見つけてもらったとき職員に礼を忘れる。ふり向きもしない。
- 飛行機に「妻と息子だけ」と許可を貰ったときに、「ダメ!3人とも連れてって!」と否定から入る。
アリソンについては、全体を通し感情的で、パニック状態が続いているのが、「イライラ」させる要因です。
息子・ネイサンの自己中でイライラするポイント
- インスリンを車に置いてくる。(諸悪の根源となる)
ネイサンについては、病気という設定がある割に、命にうとい印象を与えました。
地球最後の2日間、生きるか死ぬかの瀬戸際で、自分ら家族を優先して自己中になってしまう姿は、リアリティー漂いますね……。
「イライラさせる自己中な家族」を反面教師にするのもまたひとつの楽しみ方かもしれません。
映画『グリーンランド』まとめ
本記事では映画『グリーンランド-地球最後の2日間-』について考察してみました。
もう一度まとめると、
- なぜ選抜者として選ばれた?……ジョンが優秀な建築士だったから。
- 「自己中でイライラする!」と言われる理由は?……必死なあまり、自分たちのことしか考えられず、協調性に欠けているから。
となりました。
因みに、わたしは吹き替え版で見たのですが、字幕や現地の言葉だとまた違った印象を受けるかもしれません。
自己中なものの、愛すべきファミリーだったように思えます。
生きのびることができれば何よりですが、亡くなるときは、愛する人と一緒にいたいものですね。
では、またどこかの作品でお会いできることを期待して。
最後までご覧いただきありがとうございました。